進路の幅が広がる美容学校
美容にかかわる仕事に就くためにその専門知識を身につけるには、やはりそれぞれの専門の教育機関で学ぶことが必要です。美容師・理容師の免許を取得するには国家試験を受けなければなりませんが、それには厚生労働省指定の美容学校の卒業が必要で、就学期間は昼間なら2年と決まっています。しかしメイクアップアーティストやエステティシャンなど美容師、理容師以外の美容にかかわる仕事の場合、国が指定した美容学校を卒業する必要はありません。
専門学校は、学校教育法に定められた各都道府県知事の認可を受けた専門課程を持つ学校です。認可を受けた専門学校でも校名に専門学校とついていない学校もあるので、校名だけで判断することはできません。養成機関は認可を受けていない自由な教育機関です。学校法人として認可をされた専門学校は、奨学金や学割などの制度が受けられますが養成機関ではそうした法的なメリットは期待できない反面、任意の教育機関だけに教育課程に関する規制や制約がなく、独自のユニークな教育や学校のカラーを色濃く打ち出した教育が可能になっていて、進路の幅も広がります。
卒業してサロン経営をするまでの道のり
美容師資格を取得するためには、まず最初に2年生の美容学校を卒業する必要があります。その後、自身のサロンを経営することを夢に抱かれる方は大勢いらっしゃいますが、それまでに美容師としての腕を上げる必要があります。その為には美容室でアシスタントから仕事を始めて、シャンプーやカラーリングの仕方そして経営する上で最も大切な接客術を身に付けることが大切です。
多くの美容学校では、卒業前にインターンシップと呼ばれる校外実習を用意しています。このインターンシップで派遣された場所に、希望すればそのまま学校を出たあとも引き続き働ける環境もあります。スタッフとして働き、最初は一般客のカットはさせてもらえませんが長い間勤めれば着実に技術も身に付き、アシスタントからアーティストへとランプアップが出来ます。その時に客から指名をされるほどの腕前と人気を得た時が、独立のチャンスといえます。概ね、学校を出てから10年ほどの期間を有します。